Sabrina Valle Sourasis Bose Arathy Somasekhar
[ヒューストン 11日 ロイター] - 米石油・ガス大手オキシデンタル・ペトロリアムは11日、シェールオイル生産のクラウンロックを買収することで合意した。現金と株式による買収となり、買収額は債務を含めて120億ドル。米最大規模のシェールオイル産地で事業を拡大する狙いがある。
米石油業界ではエクソンモービルやシェブロンなども、シェール企業の買収に動いている。大手各社は、コロナ禍後の好況で得た利益を活用し、既存のシェール事業規模を広げてコストを圧縮する方針だ。
オキシデンタルのビッキー・ホラブ最高経営責任者(CEO)は「クラウンロックは戦略的に(買収相手として)適合すると分かった」と語り、この先原油価格が下げ歩調になっても規模のメリットを支えにできるとの見方を示した。
買収が承認されて、予定通り来年第1・四半期に手続きが完了すれば、オキシデンタルは米シェール事業の規模がシェブロンとヘスの統合後の新会社を上回る見通し。パーミアン盆地のミッドランド地域における石油・ガス生産量は石油換算で日量17万バレル増えて75万バレルになる。
オキシデンタルは買収のために91億ドルを新規に借り入れるほか、17億ドルの普通株を発行する。
一部アナリストは債務負担の増大を懸念しているが、同社は資産売却とキャッシュフローの充当を通じて、債務を約150億ドル削減する方針であり、向こう1年で少なくとも45億ドル削減するとしている。