[フランクフルト 16日 ロイター] - 独フォルクスワーゲン(VW) (DE:VOWG_p)とメルセデスベンツ (DE:DAIGn)は来週、国内の新型コロナウイルス規制が緩和されることを受け、一部工場で生産を再開する見通しだ。
メルケル独首相は15日、新型コロナとの戦いで「脆弱」ながらも現時点で一定の成果を収めたと指摘。ロックダウン(都市封鎖)の解除に向けた措置として、来週に店舗を一部再開し、5月4日から学校を再開すると表明した。
イタリアやスペインと異なり、ドイツは自動車生産を禁止しなかったが、当局が人の移動を規制したり、自動車ディーラーの閉鎖を命じたりしたため、工場が休止していた。
VWは「段階的な生産再開に向けた環境が整ってきた」とし、今月20日に独ツヴィッカウとスロバキアのブラチスラバで中核ブランドの生産を開始すると発表。27日からはロシアやスペイン、ポルトガル、米国の工場で生産を増やすとしたほか、5月には南アフリカ、アルゼンチン、ブラジル、メキシコの工場もそれに続くとした。
メルセデスベンツの親会社であるダイムラーは、ハンブルク、ベルリン、ウンターテュルクハイムの工場が来週に生産を再開すると明らかにした。ベルリン工場は中国で販売する自動車向けにエンジン制御システムを製造している。また、ジンデルフィンゲンとブレーメンの工場も増産に向けた準備を進めているとした。
一方、BMW (DE:BMWG)は生産再開スケジュールに関する情報はないと表明。同社は今月末まで生産を停止している。