[北京 23日 ロイター] - 中国の平安保険 (SS:601318) (HK:2318)が発表した第1・四半期決算は42.7%の減益となった。四半期ベースで約8年ぶりの大幅な減益。新型コロナウイルスの感染拡大で事業が混乱した。
第1・四半期の純利益は260億6300万元(36億8000万ドル)。前年同期は455億2000万元だった。
ロイターの算出によると、44%の減益を記録した2011年第3・四半期以降で最大の減益となった。
同社は新型コロナの感染拡大でオンライン以外の業務が打撃を受けると表明。短期的に信用リスクが高まり、投資収益の重しになるとの見通しを示した。
新型コロナ対策として導入された移動制限で、保険の販売員が顧客を訪問して契約を取ることができなくなった。
第1・四半期の総保険料収入は前年比6%減の2579億4000万元。個人顧客は1.9%増の2億0437万人だった。
投資収益は60.1%減の259億3100万元。国内外の資本市場の急落で年率換算の利回りが1.7%ポイント低下した。
ただ利益の19%を稼ぎ出した銀行部門の業績は底堅く、前年比で14.7%の増益となった。
同社は「新型コロナ感染症の拡大が続いており、世界経済と国際貿易への下押し圧力が強まっている。国際金融市場の混乱がエスカレートする可能性がある」との見方を示した。