[アムステルダム 13日 ロイター] - オランダの銀行大手ABNアムロ (AS:ABNd)が発表した第1・四半期決算は3億9500万ユーロ(4億2800万ドル)の赤字となった。新型コロナウイルスの影響で焦げ付いた融資などについて、11億ユーロの貸倒引当金を計上した。
前年同期は4億7800万ユーロの黒字だった。
営業利益は前年同期比17%減の6億2400万ユーロ。前年同期は7億5400万ユーロだった。
ロバート・スワーク新最高経営責任者(CEO)は「2件の特別な事例に加え、新型コロナ感染症と原油安の影響を直ちに受ける業界について前倒しでまとめて引当金を積んだため、引当金が巨額になった」と表明。
「第1・四半期の営業環境は良好だったが、引当金が非常に巨額だった」とし、新型コロナに関連する引当金が5億1100万ユーロを占めたことを明らかにした。
これに加え、取引先のヘッジファンドの破綻に伴うABNアムロ・クリアリングの損失や、シンガポールでの詐欺とみられる取引に関連して、4億6000万ユーロの引当金を積んだ。
同CEOは「最新の想定によると、2020年通期のリスクコスト(貸倒引当金)は25億ユーロ前後になる見通しだ」と述べた。
2019年の純利益は20億5000万ユーロ、貸倒引当金は6億5700万ユーロだった。
同行は3月、第1・四半期決算が赤字になり、少なくとも10月1日まで配当を停止すると発表していた。