[ヘルシンキ 4日 ロイター] - フィンランド政府は4日、欧州委員会が新型コロナウイルス流行で打撃を受けた域内経済への支援策として提案した7500億ユーロの復興基金について、現行案では拒否すると発表した。
欧州連合(EU)加盟27カ国は19日に、執行部の提案について協議する予定。基金案には加盟国の全会一致の支持が必要となる。
フィンランド政府は交渉には引き続き前向きだとし、基金案の補助金の割合を減らし、融資を増やすことを要請。また、基金の規模を縮小し、有効期間も提案の4年から短縮することや、調達資金の償還期間を30年より少なくすることを求めた。
「倹約4カ国」と呼ばれるオーストリア、オランダ、スウェーデン、デンマークはすでに欧州委の方針に異を唱えているが、フィンランドもこれに加わった形になる。
欧州委は先月、7500億ユーロ規模の復興基金案を公表した。このうち3分の2に当たる5000億ユーロを補助金として供与。残り2500億ユーロは融資とする。