
[北京/上海 31日 ロイター] - 中国の大手国有銀5行のうち4行は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響で今後の損失に備え、貸倒引当金を積み増していると明らかにした。
大手5行が30日までに発表した上期決算は、全行で少なくとも過去10年で最大の減益となり、不良債権も拡大した。
新型コロナ流行とそれに伴う景気減速が、中国の銀行に及ぼした影響の大きさが鮮明になった。数カ月にわたったロックダウン(都市封鎖)を受けて観光業などが打撃を受ける中、債務返済に苦慮する借り手も多い。
こうした中、中国の銀行は打撃の大きい業界への融資を増やすよう当局から要請を受け、利益を犠牲にした面もある。
中国農業銀行 (SS:601288) (HK:1288)は30日の上期決算発表時に「新型コロナ流行による時間差の影響と、先行き不透明感リスクが今後、銀行業界に一段と表れると予想される」と説明した。
中国建設銀行(CCB) (SS:601939) (HK:0939)は、資産リスクを査定し、引当金を積み増す計画だとしている。中国銀行 (SS:601988) (HK:3988)も同様の説明をした。
また、中国交通銀行 (SS:601328) (HK:3328)は28日、今後の新型コロナ流行の影響に備えるため引当金を積み増したとし、下期にも世界の金融市場のリスクに対する警戒感を強めるとしている。
中国国際金融(CICC)のデータによると、中国工商銀行(ICBC) (HK:1398) (SS:601398)、CCB、農業銀行、中国銀行の第2・四半期の貸倒引当金は前年同期比で61─436%増加した。
CICCは、上期の減益の主な要因は規制当局からの引当金積み増し指示だとし、引当金の計上がなければ、これら4行の第2・四半期利益は1.5─5.1%増だったと指摘した。
光大証券のアナリスト、Wang Yifeng氏は「銀行の利益と収入への下向きの圧力は短期的に引き続き重しとなる」とし、銀行は第3・四半期も引当金を積み増すとの見方を示した。
<純金利マージン、大半で低下>
純金利マージンは、ICBC、交通銀行、CCB、および農業銀行で低下した。
一方、中国銀行の純金利マージンは1.82%と、3カ月前の1.8%から若干上昇した。
6月末の中国農業銀行の純金利マージンは2.14%で、3月末の2.17%から低下。ICBCは2.2%から1.98%に低下した。
不良債権比率は5行全てで上昇。ICBCの6月末不良債権比率は1.5%と、3月末の1.43%から上昇。建設銀行は0.07%ポイント上昇し1.49%だった。
中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)のデータによると、中国の商業銀行全般の上期純利益は9.4%減の1兆元。
6月末時点の不良債権比率は平均1.94%で、2009年以来の高水準だった。
*内容を追加しました。
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