[上海/ベルリン 26日 ロイター] - 欧米や中国の自動車販売が前年水準を下回っていることが26日までに公表されたデータで分かった。半導体不足や新型コロナウイルス感染対策の規制が世界の自動車市場の重しとなっている。
中国乗用車協会(CPCA)が25日発表した5月第3週までの乗用車小売販売台数は前月から増加したものの、厳格なコロナ規制で所得が打撃を受け、前年同期比では16%減少した。
CPCAは、地方政府の支援措置は短期的な効果しかないとし、業界の持続的回復に向けより強力な政策措置を求めた。
複数の関係筋によると、中国政府は今年失効する電気自動車(EV)向け補助金の延長について自動車メーカーと協議中だ。
中国の第1・四半期自動車販売は前年比0.2%増。
一方、自動車コンサルティング会社JATOのデータでは欧州の年初来の販売は13%減で、1991年以降で2番目に低調という。
JATOによると、欧州の新車販売は20%減少。供給問題が起きる中で車メーカーが生産を優先したEVも販売が1.4%減少した。プラグインハイブリッド車の販売が15%落ち込んだことが響いたとみられる。
ドイツ銀行の調査によると、米国の自動車販売は前年比21%減。昨年はコロナのロックダウン解除後に累積需要によって販売が押し上げられていた。同行は自動車販売は年内、徐々に回復すると予想している。