[ソウル 26日 ロイター] - 北朝鮮国営メディアが25日のミサイル発射実験に沈黙を守っているのは核実験の宣伝効果を高めるため──。韓国の北朝鮮専門家がこのような見解を示した。
北朝鮮は大陸間弾道ミサイル(ICBM)を含む3発のミサイルを発射。アナリストは今回の実験について、北朝鮮が兵器プログラムの技術的進展に全力を注いでいることを示すと指摘。しかし、通常なら発射の成功や核・ミサイル能力の進展を大々的に報じる国営メディアは、珍しく沈黙を守っている。
世宗研究所(韓国)の北朝鮮研究センター長、チョン・ソンチャン氏は「北朝鮮は新たな核実験も準備しているため、国営メディアはミサイル実験を公表しないことで、プロパガンダ効果を最大限にしようとしているのかもしれない」と述べた。
また、新型コロナウイルス流行を巡って援助を受けている中国の不満を抑えることも意図している可能性に言及。「支援を切実に必要としているため中国を不愉快にさせたくないのだろう」と語った。