[リオデジャネイロ 23日 ロイター] - サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会の開幕に伴い、サッカー大国ブラジルで公衆衛生専門家らが新型コロナウイルス感染の新たな流行の波を警告している。多くの国民が観戦のため仕事を切り上げてバーや飲食店に長時間すし詰めになったり、家に集まって食事しながら観戦したりするためだ。新たな派生型の出現やワクチン追加接種の遅れとあいまって、医療専門家は神経をとがらせている。
リオデジャネイロの生物医学研究所の担当者は、W杯関連の集まりがどれも極めて感染しやすい環境と言えると指摘。ブラジル国家衛生監督庁は22日、ウイルス拡散防止のため空港や機内でのマスク着用義務を再導入すると発表した。
ブラジルの公式統計によると、先週の新規感染者は11月初めの週に比べて230%急増し、今年8月以来の高水準になった。コロナ関連死は、10月は1日当たり1桁台だったが、今月は22日だけで116人報告された。