[メルボルン 5日 ロイター] - アジア時間5日序盤の原油先物は上昇している。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟国で構成する「OPECプラス」による現状維持の決定や、ロシア産原油に対する欧州連合(EU)の禁輸措置および主要7カ国(G7)などの上限価格が5日に発動することが材料。
需要面では、中国で新型コロナウイルス対策の厳格な行動制限を緩和する動きが広がっており、プラスに働くとの期待がある。
北海ブレント先物は1ドル超上昇し、1バレル=87.01ドルを付けた。米WTI先物も1ドル超上昇し、81.29ドル。
OPECプラスは、日量200万バレルの減産を11月から2023年末まで実施するとした10月の決定を維持した。
アナリストらはOPECプラスの会合について、ロシア産原油に対するEUの禁輸措置やG7の1バレル=60ドルの上限価格設定の影響を見極めるため、方針を据え置くと予想していた。ロシアは上限価格を設定する国には原油を輸出しないと警告している。
RBCキャピタル・マーケッツのアナリストは「前例のない不透明感を踏まえると、OPECプラスの様子見の戦略は非常に健全に思える」と指摘した。