[オタワ 26日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)が26日公表した4月12日の政策会合議事要旨によると、利上げを見送ったのは従来の金融引き締めが成長と物価に及ぼした影響をよりはっきりと確認したかったからだと判明した。
中銀はこの会合で、政策金利を2回連続で4.50%に据え置くことを決定。一方でタカ派的な姿勢を打ち出し、市場に浮上していた年内利下げの観測を否定した。
議事要旨には「政策金利を4.50%に維持した措置は、総合ベースの物価上昇率は中銀の想定通り迅速に下振れているが、金融政策が十分に引き締め的かどうか判断する上でもっと多くの材料が必要だという政策委員会の見解に裏付けられている」と記されている。
中銀は物価上昇率が夏に3%まで鈍化すると予想しつつも、目標の2%到達には時間がかかる可能性があるとの見方を示してきた。労働市場の需給引き締まりや第1・四半期の成長率が予想より高かったことなどから、サービス価格が高止まり、賃金上昇も続いているためだ。
議事要旨では「政策委員会は労働市場がなおタイトで、成長減速の時期が少し遅れる公算が大きいと認識し、経済は想定より若干強めだと分かってきたという点で意見が一致した」とされた。