[パリ/ストックホルム 11日 ロイター] - 仏伊系半導体メーカー、STマイクロエレクトロニクスと半導体受託生産のグローバルファウンドリーズは11日、フランスに半導体工場を建設すると発表した。仏政府から資金援助を受ける。
新工場はSTマイクロのクロル工場に隣接し、2026年までのフル稼働を目指す。回路線幅18ナノメートル(ナノは10億分の1)の半導体ウエハーを年間最大62万枚生産する。
自動車やインターネット・オブ・シングス(IoT)、モバイルアプリケーションに使用される。
両社は、投資額や仏政府からの補助金の額について公表していない。仏大統領府は総投資額が57億ユーロ超になると明らかにした。
マクロン大統領の顧問らは、欧州連合(EU)からも「欧州半導体法」に基づく資金拠出を受けたい考えのため、仏政府の補助金の額は公表できないと述べた。同法の関連予算はまだ交渉中の段階。
両社は電話会見で、仏政府の資金援助なしに今回の投資を賄うのは難しいと説明した。マクロン大統領は工場用地を視察する予定。
新工場は、1000人程度の新規雇用を創出することが見込まれている。
EU欧州委員会は今年に入り、欧州半導体法の一環として革新的な半導体工場に対する補助金の規則を緩和している。EUは30年までに世界の半導体市場におけるシェアを現在の2倍の20%に引き上げることを目指している。
米半導体大手インテルは3月、大規模工場の建設地にドイツを選定したと発表している。