アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領を巡る論争に巻き込まれているLibra暗号通貨の流動性プールから、約9900万ドルが引き出された。
ブロックチェーン研究者らは、トークン作成者から直接資金を受け取った8つのデジタルウォレットを引き出しの発信源として特定した。金曜日にLibraトークンを推進していたミレイ大統領は、トークンの発行と自身の関与に関する連邦調査の中で、後にこの暗号通貨との関係を否定した。
Libraトークンの価値は4.50ドルまで急上昇したが、数時間後に急落した。ブロックチェーン調査会社のChainalysisによると、問題のウォレットはステーブルコインのUSDCとSolana (SOL)暗号通貨の形で資金を引き出したとされる。ウォレット所有者の身元は確認されていないが、Libra作成者からの直接的な資金提供は、立ち上げチームとの密接な関係を示唆している。別の分析会社Nansenは、これらのウォレットが依然として約8700万ドル相当の暗号通貨を保有していると指摘している。
日曜日から火曜日の間にLibraトークンを取引したウォレットの70%が損失を被るなど、市場では同トークンを巡って大きな動きが見られた。トークンはMeteora暗号通貨取引所で発行されたが、同取引所は状況についてコメントを提供していない。
Kelsier VenturesのCEOであるHayden Davisは、Libraマーケットプレイスから約1億ドルの暗号通貨を管理していると主張した。声明の中で、資金をトークンに再投資する意向を示し、個人的な利益を得る計画を否定した。またインタビューで「ラグプル（詐欺）」の疑惑に対し、意図的な詐欺ではなく失敗した計画だったと述べた。
この展開は、インターネットのトレンドとの関連性や価格の変動性で知られるミームコインへの精査が強まる中で起きている。Libraトークンの状況は、暗号通貨業界では稀な政治家の関与があることから特に注目されている。トークンの発行と大統領の関与に関する調査は継続しており、市場はこれらの展開する出来事に反応している。
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