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NYの視点:米ISMサービス雇用の伸び97年来で最大、9月雇用統計が順調なら年内利上げ確率上昇へ

発行済 2016-10-06 07:50
更新済 2016-10-06 08:00
NYの視点:米ISMサービス雇用の伸び97年来で最大、9月雇用統計が順調なら年内利上げ確率上昇へ

米国経済で消費が7割を占めるため注目されていた9月ISM非製造業指数における雇用は57.2と、前月から統計開始以来過去最大の伸びを記録した。
米労働省が発表する9月の雇用統計で順調な労働市場の拡大が確認できれば、年内の利上げをさらに正当化することになり、ドルの一段の上昇が予想される。


消費セクターが引き続き米国経済を支えている一方、引き続き苦戦している製造業でも、雇用に改善の兆しが見られる。
米ISM製造業指数の雇用は49.7と、3ヶ月連続で活動の拡大を示す50を割り込んだものの8月48.3から上昇した。


労働省が発表する雇用統計と最も相関関係が強いとされるADP全米雇用統計は前月比+15.4万人と、増加幅は市場予想を下回り4月以来の最少となった。
米9月雇用統計で市場エコノミストの平均予想は、失業率が8月と同じく4.9%と5%割れを維持。
非農業部門雇用者数は前月比+17.4万人と、伸びは8月+15.1万人から若干拡大すると見られている。
各月20万人超の雇用増加が見られた昨年に比べ、年初から増加のペースに鈍化が見られる。
しかし、多くのエコノミストは労働市場が最大雇用に近いかまたは達した証拠だと見ている。
FRB高官も増加幅が10万人台前後でも労働市場の拡大を示すとしている。
このため、15万人前後の増加が示されれば、連邦公開市場委員会(FOMC)による年内の利上げを正当化する。


多くの米連邦準備制度理事会(FRB)高官は年内の利上げを示唆している。
2016年の連邦公開市場委員会(FOMC)の投票権を有し、9月FOMCで利上げを主張し政策金利据え置きに反対票を投じた米クリーブランド連銀のメスター総裁は景気が予想に一致した回復が続けば11月の会合での利上げの根拠も強まると発言した。
これに続き、投票権は有しないがラッカー米リッチモンド連銀総裁も「速やかなペースの利上げを回避」するために、先手を取った利上げ必要だと指摘。
「2016年の投票権があれば9月FOMCで反対票を投じていた」とし、現時点で政策金利が「1.5%に達しているべき」との見解を示した。


タカ派のメンバーだけでなく、通常はハト派として知られる米シカゴ連銀のエバンズ総裁も12月の利上げの可能性が強まったとし、11月の利上げの可能性にも触れたことは市場にサプライズを与えた。
JPモルガンはゴールドマンサックスと同様に米国10年債利回りが今年中に2%まで上昇するとの見通しを示した。
ゴールドマンサックスのチーフエコノミストは全ての指標が最大雇用にかなり近づいた証拠を示しているほか、インフレに上方圧力が見られ始めたとの見解を示している。



■9月雇用統計の先行指標

・米・ADP全米雇用統計:前月比+15.4万人(予想:+16.5万人、8月:+17.5万人←+17.7万人)
・米ISM製造業指数雇用:49.7(8月48.3)
・米ISM非製造業指数雇用:57.2(8月50.7)

・NY連銀製造業景況指数
雇用(現状):−14.29(8月−1.03)
週平均就業時間:−11.61(8月−9.28)
6か月予想
雇用:+7.14(8月‐6.19)
週平均就業時間:−9.82(8月−5.15)

・フィラデルフィア連銀製造業景況指数
雇用(現状):−5.3(8月−20.0、6ヶ月平均‐9.9)
週平均就業時間:−11.7(6月−11.5、6か月平均−11.9)
6か月先
雇用:24.9(8月12.9、6か月平均14.7)
週平均就業時間:9.8(6月19.9、6か月平均12.6)

・リッチモンド連銀製造業景況指数
雇用(現状):−13(8月7)
週平均就業時間:1(8月−4)
賃金::13(8月21)
6か月先
雇用:3(8月14)
週平均就業時間:10(8月14)
賃金:32(8月38)

・消費者信頼感指数
雇用(現状)
 十分:27.9(8月26.8、前年同月24.8)
 不十分:50.5(8月50.4、50.3)
 困難:21.6(8月22.8、24.9)
雇用(6か月先予想)
 増加:15.1(8月14.4、前年同月14.9)
 減少:17.0(8月17.5、前年同月15.9)
 不変:67.9(8月68.1、前年同月69.2)
所得(6か月先予想)
 増加:17.1(8月18.5、前年同月18.7)
 減少:10.3(8月11.0、前年同月9.9)
 不変:72.6(6月70.5、前年同月71.4)

・失業保険申請件数
      件数 前週比 4週平均 継続受給者数
09/24/16 254,000 3,000 256,000 n/a 
09/17/16 251,000 -9,000 258,250 2,062,000
09/10/16 260,000 1,000 260,750 2,108,000
09/03/16 259,000 -4,000 261,250 2,149,000
08/27/16 263,000 2,000 263,000 2,142,000
08/20/16 261,000 -1,000 264,000 2,157,000
08/13/16 262,000 -4,000 265,250 2,145,000
08/06/16 266,000 -1,000 262,750 2,175,000

■市場予想
失業率:4.9%(8月4.9%)
非農業部門雇用者数:前月比+17.4万人(8月+15.1万人)
民間部門雇用者数:前月比+17万人(6月+26.5万人)
平均時給:前月比予想+0.3%(8月+0.1%)

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