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【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家DAIBOUCHOU:信用取引の危険性について

発行済 2016-08-12 14:44
更新済 2016-08-12 15:00
【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家DAIBOUCHOU:信用取引の危険性について
以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家DAIBOUCHOU氏(ツイッター:@DAIBOUCHO )が執筆したコメントです。
フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。


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※2016年8月11日20時に執筆

フィスコソーシャルレポーターのDAIBOUCHOUです。


私は2003年に、アーネストワンやフージャースなどの業績成長著しい不動産株がPER 4倍で放置されているのを見て、こんなチャンスは滅多にないと考えました。
手持ちの金融資産だけでは足らないと思い、信用取引を活用して投資金額を最大限に増やしました。
今回は、信用取引について説明します。


信用取引は、一言で言えば住宅ローンと同じ借金の一種です。
住宅ローンは自宅を買うため、自宅を担保にしてお金を借ります。
信用取引は株を買うために、株や現金を担保にして証券会社からお金を借りる仕組みです。


最近は、証券会社で必要事項を記入するだけで簡単に信用取引が開始出来ます。
そのため、気軽に開始しがちですが、資産がゼロになるだけでなく、借金が残る危険性を覚悟の上、開始すべきです。
証券会社にとって、信用取引をする投資家は、積極的な売買で手数料を多く払う優良顧客が多いので優遇しますが、それに気を良くしてはいけません。
証券会社には追証による強制決済という借金を回収する仕組みがあり、余程の大暴落が発生しなければ損をしません。
しかし、投資家は加速度的に資産を失う危険性があります。


例えば、100万円の株が下落して株価が半分になったら、50万円になります。
50万円の現金で信用取引を活用し、100万円分の株を買った後、株価が半分に下落すれば50万円の株と50万円の借金が残り、相殺すれば資産はゼロになります。
正確には、株価が半分になる前に追証が発生し、強制的に決済され、損失が確定されます。
その後、50万円から100万円に株価が反発した場合でも、信用取引の場合は反発局面を享受する前に資産を失う恐れがある訳です。


担保となる金融資産に対する信用取引の比率を信用取引のレバレッジ比率と言います、このレバレッジ比率と自動車のスピードは同じ傾向を感じます。
サーキットで多少スピードを出してもそう簡単には事故にはなりません。
しかし、スピードを出せば出すほど、事故率は加速度的に上昇し、事故の被害も大きくなります。


信用取引には、危険性を指摘する人がいません。
追証のように証券会社が介入する事もありますが、既に破たん状態で取り返しのつかない状況になっている場合が多いです。
でも、金融資産に対し、20%程度の信用取引なら、株価が5分の1にならなければ資産がゼロにはなりませんので、損切りを徹底すれば大丈夫なレベルだと思います。


なぜか、日本人は株式投資を一切認めない貯金至上主義者がいる反面、ただでさえ株価変動が激しいサノヤスHD(東証一部7022)のような株を信用取引で買う人がいます。
前者は元本保証の安心感、後者は相場の高揚感、射幸心を得ているのでしょう。
「勝っても負けても、皆自分の欲しいものを相場から手に入れる」というエド・スィコータ氏の名言の通りです。


例えば、サイコロを振り、1~4で勝ち、5~6で負けるルールなら、6分の4で勝てるから投資価値があります。
でも、いきなり10回連続で5~6が出る可能性もゼロではありません。
何回も振れば絶対に勝てる勝負でも、途中で退場したら負ける可能性があるのです。
株式投資も、同じ仕組みだと思います。
勝てる確率(期待値)を最大限にする努力と合わせて、勝つ前に退場しないための継続性が大事なのです。


あえて信用取引を使っても良いタイミングは、日経平均が1万円割れなど、リーマンショック級の大底圏でしょう。
株式投資で損をして、手持ちの金融資産も減っているでしょうから、信用取引を活用して、株で損をした分の金融資産を補完する価値はあります。
一番投資が怖いタイミングこそが、一番信用取引に向くタイミングと思います。


ただ、2008年のチャートを見ると分かりますが、一旦底を打ったと思ったら、ダメ押しの暴落がやってくる場合もあります。
タイミング次第では、反発する前に退場する危険性もあります。


私は信用取引で大儲けした経験がありますが、それでも普通の個人投資家は、わざわざ信用取引をする必要は無いと思っています。
金融資産を全て株式投資に回すだけでも十分すぎる投資でしょう。


執筆者名:DAIBOUCHOU(ツイッター:@DAIBOUCHO )



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