[ニューヨーク 12日 ロイター] - トランプ米大統領は12日、ニューヨークのエコノミック・クラブで講演し、連邦準備理事会(FRB)の金融政策によって米国が他国との競争で不利な形勢に追い込まれていると批判し、マイナス金利を導入するよう改めて要求した。
市場が注目していた米中通商交渉に関する詳細には触れなかったものの、好調な株価動向は自身の経済・貿易政策の評価と指摘。さらに、米金利が他国よりも高水準にあっても米経済が好況となっているのは自身の功績と自負した。
トランプ大統領は「米国は公然と利下げしている国々と競争している」と指摘。「これらの多くは債務を返済することで金を受け取っている。これがマイナス金利というものだ」とし、「こうした資金の一部をもらいたいものだ。FRBはわれわれにそうはさせてくれない」と批判した。
FRBは2015年終盤から9回の利上げを実施。今年7月以降は3回の利下げに踏み切っている。
トランプ大統領の講演を受け、序盤に最高値を更新していた米S&P総合500 (SPX)は上げ幅を縮小した。