[ワシントン 2日 ロイター] - 米供給管理協会(ISM)が2日公表した2月の製造業景気指数は50.1と、前月の50.9から低下し、ロイターがまとめたエコノミスト予想の50.5も下回った。新型コロナウイルスの急速な感染拡大に伴う供給網の混乱に関する懸念を反映した。
指数は50が景気拡大・縮小の節目となる。1月の製造業景気指数は半年ぶりに50を上回っていた。
内訳では、先行指標の新規受注が前月の52.0から49.8に低下。輸出受注が低下した。1月の輸出受注は2018年9月以来の高水準だった。
2月の雇用指数は46.9と前月の46.6から上昇。一方、価格指数は前月の53.3から45.9に低下した。
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は先月28日、声明を発表し、米経済は引き続き底堅いものの、新型ウイルスの感染拡大が経済へのリスクになっており、景気の下支えに向けFRBとして適切に対応すると表明した。
MUFGのチーフエコノミスト、クリス・ラプキー氏は、生産に活用される供給網(サプライチェーン)資産を中国から戻すことが企業にとってこれまで以上に不可欠になっていると指摘した。
ISMは「世界的な供給網により、ほとんどの製造業が打撃を受けている」とし、コンピューター、電子機器、金属製品、化学メーカーなど6つの業界が新型ウイルスの影響を受けていると報告したと指摘した。
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