[ベルリン 15日 ロイター] - 複数の関係筋によると、ドイツのショルツ財務相は議会に対し、今年の新規借り入れをさらに625億ユーロ(705億ドル)増額し、過去最大の2185億ユーロとすることを求める見通しだ。
今年の債務は対国内総生産(GDP)比で約77%と、昨年の60%弱から上昇し、財政収支は対GDP比7.25%の赤字となる見通しという。昨年は同1.5%の黒字だった。
この計画は第2次補正予算案に盛り込まれる。財政規律を重視してきたドイツだが、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた景気の回復に向けて支出を大きく拡大する。
ロイターは先週、政府高官の話として、今年のドイツの新規借り入れ額は恐らく2000億ユーロを上回ると報じていた。
予算を担当する与党議員がビルト紙に語ったところによると、財務省は政府が2023年から20年にわたり、年最大で正味80億ユーロを返済する計画を立てているという。
新たな支出計画は閣議での討議を経て17日に提示される見通し。
ドイツは総額1300億ユーロ超の景気刺激策を計画しており、ロイターが確認した第2次補正予算案の草案によると、財務省はこのうち1030億ユーロを年内に、残りは2021年に支出する方針だ。
景気刺激策の中身は、時限的な付加価値税(VAT)率引き下げや子育て世帯への現金支給、中小企業支援基金、電気自動車(EV)購入奨励策、社会保障制度への資金注入などが含まれる。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200615T223650+0000