[東京 2日 ロイター] - 日銀が2日発表した6月末のマネタリーベース残高は565兆2339億円となり、3カ月連続で過去最高を更新した。新型コロナ対応特別オペの利用が増えているほか、国庫短期証券の買い入れ増で日銀当座預金が大きく伸びた。
平均残高は前年比6.0%増の544兆0233億円。内訳では、日銀当座預金が同6.5%増の427兆0415億円で過去最高を更新。伸び率は2018年11月以来の大きさとなった。このほか、紙幣は同4.8%増の112兆0466億円、貨幣は同1.0%増の4兆9352億円だった。
民間金融機関による無利子・無担保融資を促進するため、日銀は5月に新たな資金供給手段の導入を決定。6月24日から従来の新型コロナ対応特別オペと一体で運用している。利用残高の2倍額をマクロ加算残高に加算することや、利用残高相当額にプラス0.1%の付利を実施することもあって、金融機関の利用が活発化している。
マネタリーベースは、市中に出回っている現金と金融機関が日銀に預けている当座預金の合計値で、日銀が供給する通貨を表す。
(和田崇彦)