[シドニー 1日 ロイター] - 不動産コンサルタント会社コアロジックが1日公表したデータによると、9月の豪住宅価格は5カ月連続で低下した。2大都市のシドニーとメルボルンの低下が響いた。一方、他の主要6都市では価格と物件数がともにプラスとなった。
9月の住宅価格は前月比0.1%低下。8月は0.4%低下、7月は0.6%低下だった。
新型コロナウイルス感染予防のための移動制限は大半の地域で解除されており、住宅価格の前月比での低下は鈍化しつつある。
前年同月比では4.8%上昇した。
主要都市の価格は前月比0.2%低下したが、前年比では4.9%上昇した。
メルボルンは前月比0.9%低下。ロックダウン(都市封鎖)で競売が減少したほか、購買層の信頼感が低下した。シドニーも前月比0.3%低下。8月は同0.5%低下だった。
ホバート、ダーウィン、アデレードなど他の主要都市は前月比0.2─1.6%上昇した。
コアロジックは、労働市場が依然として弱い上に、政府の支援が削減され、住宅ローンの返済猶予が縮小される中、住宅市場の見通しは逆風にさらされると指摘した。
ただ、調査部門責任者のティム・ローレス氏は「低水準の住宅ローン金利や、さらなる金利低下の可能性、在庫の少なさ、政府の奨励策、消費者心理の改善などが総合的に、新型コロナによるマイナス影響を上回っているようだ」とし、前向きな材料にも言及した。