[東京 10日 ロイター] - 財務省が10日発表した国際収支状況速報によると、9月の経常収支は1兆6602億円の黒字となった。ロイターが民間調査機関に行った事前調査の予測中央値は1兆9949億円の黒字で、黒字幅は予想を下回った。
経常収支の黒字幅は前年同月からは676億円拡大した。貿易収支が黒字になったことがけん引した。主な内訳は貿易・サービス収支が6810億円の黒字、第1次所得収支が1兆7139億円の黒字、第2次所得収支は7347億円の赤字だった。
貿易・サービス収支のうち、貿易収支は9184億円の黒字となった。輸入額の減少が輸出額の減少を上回り、黒字に転化した。
輸出は、前年同月比2642億円減の5兆9542億円と7カ月連続で減少した。輸入は同1兆1968億円減の5兆0357億円と、17カ月連続の減少だった。
一方、2020年4―9月の経常収支は6兆6901億円の黒字となり、前年同期と比べて黒字幅が3兆7938億円縮小した。同省によるとサービス収支が赤字幅を広げたことが主因。