[東京 10日 ロイター] - 日銀が10日に発表した7月の貸出・預金動向によると、銀行・信金計の貸出平残は前年比1.0%増の578兆0496億円だった。残高は過去最高水準で推移しているが、2012年11月以来の低い伸び率となった。新型コロナウイルスの感染拡大で前年に企業の借り入れが急速に伸びた反動が出たほか、一部で予備的に借り入れた資金を返済する動きもみられた。
内訳では、都銀等の貸出平残が1.4%減と2カ月連続のマイナス。地銀・第二地銀は前月の2.9%増から2.3%増に、信金も5.6%増から3.7%増にそれぞれ伸びが鈍化した。
地銀・第二地銀の貸出平残は過去最高だった。実質無利子無担保融資の制度のもと、住宅ローンや運転資金、設備資金など追加分の資金需要があったという。
7月の預金平残は都銀・地銀・第二地銀の3業態計で5.7%増の830兆5798億円となった。
*日銀の発表資料は以下のURLをダブルクリックしてご覧下さい。
貸出・預金動向:https://www.boj.or.jp/statistics/dl/depo/kashi/kasi2107.pdf
(杉山健太郎)