[ロンドン 10日 ロイター] - 7月の英消費支出は、スポーツイベントと夏季休暇、コロナ規制の緩和で大きく押し上げられた。
英銀バークレイズ傘下のバークレイカードが発表した7月の消費支出は、新型コロナウイルス感染前の2019年7月と比べ11.6%増加。娯楽部門はロックダウン(都市封鎖)が行われた昨年3月以降で初めてプラスを記録した。
サッカー欧州選手権、テニスのウィンブルドン、東京五輪などのスポーツ観戦のため人が集まり、スーパーマーケットや飲食小売店で販売が急増した。
英小売協会(BRC)が発表した7月の英小売売上高は前年比6.4%増加した。BRCのヘレン・ディキンソン最高責任者は「7月は引き続き売上高が好調だったが、伸びは鈍化しはじめている」と指摘。季節外れの雨天が多く来店が鈍ったこともあり、オンライン売上高は好調が続いたと述べた。
一方、小売店舗での支出は減少。バークレイカードの担当者は「コロナ感染抑制のためのロックダウン(都市封鎖)解除後の蜜月が冷めて一部の部門はやや後退したが、7月は全体として前向きだ。ただインフレ加速が予想されており、今後数カ月の消費支出にどう影響するかしてくるか注目だ」と述べた。
イングランド銀行(英中央銀行、BOE)は先週、インフレ率は今後数カ月で目標の2%を超え、今年末から来年初めかけ10年来の高水準4%に達するとの見通しを示した。