[ベルリン 10日 ロイター] - 独欧州経済センター(ZEW)が10日発表した8月の景気期待指数は40.4と、前月の63.3から低下した。低下は3カ月連続。
新型コロナウイルスの感染拡大で景気回復が妨げられるのではないかとの懸念が背景。
ロイターがまとめた市場予想は56.7だった。
ZEWのワムバッハ所長は「ドイツ経済のリスク要因が増えていることを示している。秋から新型コロナの感染第4波が始まるリスクや、中国の成長鈍化のリスクだ」と述べた。
8月の現況指数は29.3と、前月の21.9から上昇した。市場予想は30.0だった。
同所長は「景気認識は明らかに改善しており、ここ数カ月、改善が続いている。すでに高成長が実現したこともあり、期待が後退している」と述べた。
ドイツでは過去1週間、新型コロナの1日当たりの新規感染者数が3000人を超えており、累計の感染者は379万人、死者は9万1803人に達している。
全国の直近7日間の人口10万人当たりの新規感染者数は10日時点で23.5人と、前日の23.1人から増加している。
今回の統計では、感染力の強いデルタ株の流行を伴う感染第4波に対する懸念が浮き彫りとなったが、ドイツの感染者数は、他の欧州主要国との比較では相対的に少ない。
全国の直近7日間の人口10万人当たりの新規感染者数は、フランスが237人、スペインが265人。