[パリ 23日 ロイター] - IHSマークイットが23日発表した8月のフランスの総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は55.9で、前月の56.6を下回った。
好不況の分かれ目となる50は引き続き上回ったが、供給面の問題や新型コロナウイルスの公衆衛生規則で事業が滞った。
8月のサービス部門PMI速報値は56.4で、前月の56.8を下回った。市場予想は57.0だった。
8月の製造業PMI速報値は57.3と、前月の58.0から低下した。
世界的に物流の問題が発生し、多くの企業がサプライチェーンの問題を抱えている。中国では新型コロナ対策の消毒作業で港の貨物処理が遅れ、港湾が混雑している。
また、フランス政府は、飲食店や店舗を利用する際にワクチン接種完了や陰性の証明書を提示することを義務化しており、この規定で一部の企業が苦戦を強いられた。
IHSマークイットのシニアエコノミスト、ジョー・ヘイズ氏は「8月のPMI速報値では、再びフランス経済全体の力強い成長が示された」とした上で「ただ、成長をある程度抑制する要因が複数ある。サプライチェーンの重大な問題に加え、一部の企業は、ワクチン接種などの証明書の提示義務化が、新規受注に一定の悪影響を及ぼしたと報告している」と述べた。