[28日 ロイター] - 豪銀大手オーストラリア・ニュージーランド(ANZ)銀行が28日発表した通期(9月30日まで)決算は、キャッシュ利益(継続事業ベース)が前期比65%増の62億豪ドル(46億6000万米ドル)となり、アナリスト予想平均の59億6000万豪ドルを上回った。
また、新型コロナウイルス禍の影響が和らぐ中、不良債権の発生に備えて引き当てていた資金を取り崩して配当を倍増させる。
金融緩和や大規模な財政支出が豪経済を下支えしており、シドニーやメルボルンで長期にわたるロックダウン(都市封鎖)が敷かれたにもかかわらず、雇用が守られ、住宅価格が上昇した。
一方、ANZ銀行によると、下半期の住宅ローン取扱高は借り換え市場の競争激化で打撃を受けた。
期末配当は1株当たり72豪セントと、35セントから引き上げる。ANZ銀行は8月に15億豪ドルの自社株買いを開始している。新型コロナ危機の最悪期に備えて昨年引き当てていた資金をさらに5億6700万豪ドル取り崩した。