[ドバイ 31日 ロイター] - サウジアラビアのジャダーン財務相は31日、グリーンボンド(環境債)発行計画を巡り、金融アドバイザーを任命したものの、詳細はまだ決定していないと述べた。
同相はロイターに対し、サウジ経済は新型コロナウイルス禍から順調に回復しており、今年のGDP(国内総生産)伸び率は石油部門を除いて4.7─5%、全体では2.8%になると予想した。2022年の石油部門を除いたGDP伸び率は5%前後と予測した。
また、石油に関連した歳入減の影響を打ち消すために昨年15%へと3倍に引き上げた付加価値税については、今のところ調節する計画はないとした。
20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に出席するためローマに滞在している同相は電話で、サウジは持続可能な経済、歳入、エネルギー源に向けて取り組んでいると説明。「サウジは複数のグリーンプロジェクトを抱えている。資金調達が必要な多くの太陽光・風力発電所を抱えているほか、複数の新計画も進行している」と述べた。
その上で、金融アドバイザーを任命したものの、新たな資金調達ではシンジケート団が組成されるのか、国内で発行するのか、海外で発行するのかなど詳細については決めていないとした。ただ「間もなく発表する」とも語った。