［ブリュッセル １１日 ロイター］ - 欧州連合（ＥＵ）の執行機関である欧州委員会は１１日、２０２１年のユーロ圏成長率予測を５％に上方修正し、コロナ禍の影響で６．４％の落ち込みとなった２０年から大幅に回復する見通しとした。
５月時点では４．３％の成長を見込んでいた。
２２年の成長率は４．３％、２３年は２．４％と予想した。
ドンブロウスキス副委員長は「新型コロナのパンデミック（世界的大流行）の打撃を和らげ、ＥＵ域内にワクチンを普及させる一連の措置は明らかに奏功した」と述べた。
欧州委はさらに、２１年の物価上昇率が２．４％と、前年の０．３％から加速すると予想。２２年見通しは２．２％、２３年は１．４％。インフレが今年９─１２月にピークに達した後、２２年を通じ緩やかに鈍化する見通しとした。
ジェンティローニ欧州委員（経済担当）は「ワクチン接種率が比較的低い地域におけるコロナ感染者の急増、エネルギー価格急騰を主因とするインフレ高進、多くのセクターを圧迫するサプライチェーンの混乱が、見通しへの脅威」と指摘した。