[香港/シンガポール 17日 ロイター] - 米ゴールドマン・サックスのソロモン最高経営責任者(CEO)は17日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)からの景気回復を背景に世界の金融市場では、貪欲さが恐怖を上回っているとの見解を示した。その上で、このような状況は通常、長くは続かないとした。ブルームバーグ・ニュー・エコノミー・フォーラムで述べた。
ソロモン氏は、パンデミックにより2020年に世界中で急停止した経済活動が再開される中、世界経済は「複雑な時期」を迎えていると指摘。政府・中央銀行が打ち出したかつてないほど大規模な景気刺激策が特定の市場に高揚感をもたらしていると述べた。
インフレの高まりで金利上昇が見込まれており、一部の資産市場ではそうした楽観ムードが後退する可能性があるとした。
また、香港と中国の厳しい行動制限について、近く緩和される見込みはないとの見解を示し、この状況が従業員に課題をもたらしていると指摘した。
香港と中国の従業員の多くは他国のパスポートを保持しており、出入国の際に行動制限の影響を受けているという。
「対処していくしかない時期にあるが、グローバルな人材にとって良くない状況だ」と語った。