[北京 16日 ロイター] - 中国財政省の許宏才次官は16日、2022年の地方政府特別債発行枠1兆4600億元(2293億ドル)分を前倒しで設定したことを明らかにした。投資を促進し景気支援につなげる狙いがある。
次官は、22年第1・四半期に投資事業や債務負担が少なめの地域を中心に同発行枠を使うことを目指していると説明した。
シティのアナリストは、インフラ事業の資金を賄うため、政府が22年の地方特別債発行枠の総額を3兆8000億元に設定すると予想。今年の3兆6500億ドルを上回る
許氏は、今年の発行枠について、12月15日時点で3兆4200億元相当の特別債が発行されたと明らかにした。
次官は、金融システムリスクを防ぐため、地方政府の隠れ債務を厳しく管理すると表明。上海市と広東省で地方政府の隠れ債務を排除するための措置を試験的に開始したと明らかにした。
許氏によると、20年の政府債務残高は国内総生産(GDP)の45.8%を占めた。国の債務リスクは制御可能だと強調した。