[ブリュッセル 2日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会のドムブロフスキス副委員長は2日、EUのロシアへの制裁の影響は主にエネルギー分野に出ると予想しているが、影響を抑えることは可能だとし、補助金や融資による企業支援を既に検討していると述べた。
会見で「制裁は直ちにわれわれの経済に影響を及ぼす。状況は急速に展開しており、影響を定量化することは難しい。未知の部分が多い」と述べた。
「成長は影響を受ける。エネルギー価格や原材料を含むサプライチェーン(供給網)にも影響が出る。信頼感は落ち込み、財政コストが発生する」と語った。
一方、金融システムへの直接的な影響については、EU金融部門のロシアへのエクスポージャーが限られていることを踏まえると限定的になると説明した。
その上で「しかし、エネルギー分野はより大きな影響を受ける。ガスと電気の価格は今年高止まりすると予想している。インフレや経済への影響は大きく、すぐに収束するとは思わない。そのため当初想定していたよりも長期間、高インフレ環境が続く」との見方を示した。