[シドニー 1日 ロイター] - 南太平洋の島国ソロモン諸島のソガバレ首相は1日、中国と安全保障協定に調印する計画だが、国内での中国軍基地の建設は容認しないと述べた。
両国は前日、安全保障協定案について作業を開始した。ソガバレ首相は協定案の詳細を明らかにしていないが、中国海軍艦船による補給が認められるとの草案がリークされ、懸念が浮上している。
首相は「政府は軍事基地の建設を受け入れる派生的な影響を意識している」と表明した。
ミクロネシア連邦のパニュエロ大統領はソガバレ首相に親書を送り、中国と安全保障に関する協定を結ばないよう要請。太平洋の島々が米中間の戦争に巻き込まれる恐れがあると警鐘を鳴らした。
オーストラリア、ニュージーランド、米国は、ソロモン諸島と中国が安全保障協定を結び、中国が同国に軍地拠点を設ける可能性があるとして警戒を強めている。
中国外務省は31日、「中国とソロモン諸島の安全保障協定は、いかなる第三者もターゲットにしておらず、他国と衝突するものではない」とし、協定の対象は、社会秩序、生命・財産の保護、自然災害への対応だと説明した。
中国外務省報道官は1日の定例会見では、安全保障協定の「起点」は人々の安全と財産を守ることだとし「軍事的な含意は全くない」と発言。「関連する発言やメディアの観測は事実無根だ」と述べた。