[台北 28日 ロイター] - 台湾主計総処が28日発表した第1・四半期の域内総生産(GDP)速報値は、前年同期比3.06%増と前期の4.86%増から減速したが、アナリスト予想を上回った。
ハイテク部門の輸出が堅調だったが、消費者信頼感が悪化した。
ロイターがまとめた市場予想は2.9%増だった。
第1・四半期の輸出(ドル建て)は前年比23.5%増加した。
台新証券投資顧問のエコノミストは、新型コロナウイルスの感染拡大で第2・四半期の内需が引き続き低迷する可能性があるとしながらも、同四半期のGDP予想は4.2%増を据え置いた。輸出については「米国の個人消費がインフレで悪化しているかや、中国のロックダウン(都市封鎖)による供給網と生産への影響が拡大したかを見極める必要がある」と指摘した。
主計総処の当局者は、上海のロックダウンの台湾への影響が明らかになるのは第2・四半期との見通しを示した。
キャピタル・エコノミクスは、今後、経済成長が鈍化すると予想。台湾の新型コロナ感染拡大で消費が低迷するほか、「インフレの進行と金利上昇が主要輸出市場の需要の重しになる」との見方を示した。