[ソウル ８日 ロイター] - 韓国の尹錫悦大統領は８日、現在の経済状況は非常事態だとし、国民の生活への負担を軽減するためあらゆる手段を講じるよう政府に命じた。
大統領府が経済関係の高官との初の週例緊急会合での発言として明らかにした。
政府は会合後、一部の輸入食品の関税撤廃や低所得者への福祉支援強化など、国民の生活費を軽減するための約８１００億ウォン（約６億２４８４万ドル）相当の対策を発表した。
牛肉と鶏肉の輸入関税を撤廃し、既に関税が撤廃されている豚肉について輸入を拡大するなどの措置に約３３００億ウォンを投じる。
また、低所得者に対する福祉・雇用関連の支援強化やその他の支援プログラムに４８００億ウォンを充てるとしている。
エコノミストの間では、これらの措置はインフレの原因よりも影響への対応を目的としており、今後の物価トレンドにはほとんど効果がないとの声が聞かれた。
ＨＩインベストメント＆セキュリティーズのエコノミストは「物価の動きに対する効果は非常に限定的だろう。生活費に的を絞り、一部の人々向けだからだ」と述べた。