[東京 21日 ロイター] - 財務省が21日発表した6月貿易統計速報では、貿易収支が1兆3838億円の赤字だった。原油などの資源価格高や円安の影響で輸入が増加し、11カ月連続で赤字となった。 原材料価格や物流コストなどの上昇が要因となり輸出額、輸入額ともに比較可能な1979年以降で過去最大だった。
ロイターの予測中央値は1兆5097億円の赤字だった。
輸入は前年比46.1%増の10兆0122億円。原粗油や石炭、液化天然ガスなどで増えた。17カ月連続の増加となり、10兆円を超えるのは過去初めて。
輸出は8兆6284億円で前年比19.4%増。鉱物性燃料や鉄鋼、半導体等電子部品などが増加し、16カ月連続のプラスだった。
地域別では、米国からの輸入は前年同月比25.2%増加し、16カ月連続のプラス。穀物類や石炭、石油製品などが寄与した。アジアからの輸入は半導体等電子部品や液化天然ガス、石炭などが寄与し36.0%増加した。
また、ロシアからの輸入は液化天然ガスや石炭などの価格の上昇で22.9%増加した。一方、対ロシア輸出は、自動車含む輸送用機器が落ち込み49.9%減少した。
財務省によると、原粗油の6月輸入状況は金額ベースで前年同月比145.9%増の1兆1598億円だった。円建ての輸入通関単価は1キロリットルあたり9万5876円と、対前年同月伸び率はプラス101.4%。
また、同省の資料によると、為替レートは平均値で前年同月比19.0%の円安となった。
*財務省の発表資料は以下のURLをクリックしてご覧ください。
http://www.customs.go.jp/toukei/latest/index.htm
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