[フランクフルト 3日 ロイター] - ドイツのコメルツ銀行が3日発表した第2・四半期決算は予想を上回る黒字に転換した。金利上昇が寄与した。今年の利益目標を達成可能との見方も示した。
純利益は4億7000万ユーロ(4億7860万ドル)。前年同期はリストラ費やアウトソーシング(外部委託)計画の評価損が響き5億2700万ユーロの赤字だった。同行がまとめた純利益の市場予想は3億7000万ユーロ。
ウクライナ戦争関連で2億2800万ユーロの費用を計上した。
コメルツ銀行では2021年初めに就任したマンフレッド・クノッフ最高経営責任者(CEO)が支店閉鎖や1万人の人員削減を含む20億ユーロ規模の事業再構築(リストラクチャリング)を実施。今回の黒字転換につなげた。
通期については、費用の目標を63億ユーロから64億ユーロに引き上げたものの、10億ユーロ以上という利益目標は維持した。
ベティナ・オルロップ最高財務責任者(CFO)は「今後の課題に対処する準備は十分できている」と表明した。
モーニングスターのアナリスト、ニクラス・カマー氏は決算発表前に、ドイツ国内の競争の激しさを指摘し、コメルツにとって収益性が引き続き課題と指摘していた。