[ニューヨーク 18日 ロイター] - 米リアルター協会(NAR)が18日に発表した7月の米中古住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比5.9%減の481万戸となり、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)のロックダウン(都市封鎖)で落ち込んでいた2020年以来約2年ぶりの低水準となった。パンデミックの期間を除くと15年11月以来の低水準となり、6カ月連続で減少、13年以降で最長となった。
ロイターがまとめたエコノミスト予想は489万戸だった。前年同月比は20.2%減った。
販売は4地域全てで減少した。
7月の販売価格の中央値は前年同月比10.8%上昇の40万3800ドル。価格は高止まりしているものの、米連邦準備理事会(FRB)の積極的な金融引き締め策が住宅需要を抑制していることが一段と明らかになった。
価格中央値の伸び率は2年ぶりの低さだったが、価格は6月に上昇して7月に下がるのが通例だ。
ジローのシニアエコノミストは「価格が大幅に下落する可能性は低い」と指摘。「価格が下落すれば需要が市場に回帰し、価格が再び右肩上がりになるよう圧力をかける。在庫がパンデミック(世界的大流行)前の標準的な状況よりも大幅に低い水準で推移しているのならなおさらだ」とした。
在庫は131万戸で、前年同月から横ばい。7月の販売ペースに基づく在庫の消化期間は3.3カ月で、1年前の2.6カ月から上昇した。
健全な需給バランスは6─7カ月とされている。住宅が市場に出ていた期間は14日間。初回購入者の割合は29%となり、現金のみによる販売の割合は24%だった。