[東京 19日 ロイター] - 午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比25円80銭高の2万8967円94銭と、反発した。前日の米株上昇が好感され、堅調な地合いとなったものの、週末とあって見送りムードが強く、伸び悩む展開となっている。
18日米国株式市場は主要3指数がそろって上昇。シスコシステムズの好決算が注目された。引け後に発表したアプライド・マテリアルズも好調で時間外取引で買われ、その流れが波及して日本株も半導体関連株を中心に相場全般は切り返して始まった。
ただ、買いが一巡した後は、週末事情も手伝って利益確定売りもかさみ、日経平均は前日比で一時マイナスに転じるなど伸び悩んだ。「2万9000円を超えてさらなる上値を追うために新たな材料を探している状態」(野村証券・ストラテジストの澤田麻希氏)との声も聞かれ、次第に方向感を欠く動きとなった。
市場では今後の注目点として、来週に開催されるジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演が挙げられており、「内容を見極めるまでは、上下いずれにも大きく振れにくくなりそうだ」(国内証券)という。
TOPIXは0.27%高で午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆2927億1400万円だった。東証33業種では、石油・石炭製品、鉱業などが上昇、医薬品、倉庫・運輸関連業などが値下がりした。
個別では、ソニーグループなど主力株に堅調なものが目立つ。東京エレクトロンなど半導体関連株もしっかりとなったが、指数寄与度が大きいファーストリテイリングはさえない。
プライム市場の騰落数は、値上がり1167銘柄(63%)に対し、値下がりが576銘柄(31%)、変わらずが94銘柄(5%)だった。