[台北 22日 ロイター] - 台湾経済部が22日発表した7月の輸出受注はは、ハイテク関連需要の減退と最大の市場である中国の経済減速の影響で予想外に減少した。経済部は、ハイテク需要の見通しは悲観一色ではないものの不確実との認識を示した。
7月の輸出受注は前年比1.9%減の542億6000万ドル。アナリストは3.6%増加を予想していた。6月は9.5%増加だった。
品目別では通信製品が0.8%減。最終消費者需要の低迷などが背景。
エレクトロニクス製品は8.8%増加。高性能コンピューティング、自動車、その他家電製品向けの半導体需要がけん引した。
国・地域別では、中国からの受注が前年比22.6%減。6月(14.5%減)から減少幅が拡大した。前月比でも9.7%減少した。
米国からの受注は前年比6.9%増で6月(13.3%増)から伸びが鈍化した。欧州からの受注は前年比5.1%減少。6月は18.8%増だった。日本からの受注は0.1%増にとどまった。
経済部は、8月の輸出受注を前年比0.9─3.7%減と予想。
今後は、年後半に消費者向け製品の新製品が発表され、その在庫確保の動きが輸出受注を支援する見込みだが、高インフレが引き続き消費を冷やし、地政学リスクや新型コロナウイルスの新変異株の出現が見通しを不確実にしていると指摘した。
元大証券投資コンサルティングのマクロ経済部門責任者は、輸出受注は減少が続くと予想した。