[ソウル 2日 ロイター] - 韓国統計局が2日に発表した8月の消費者物価指数(CPI)は、前年比5.7%上昇し、7カ月ぶりに伸びが鈍化した。
7月のCPIは前年比6.3%上昇し、1998年11月以来の高い伸びを記録していた。
8月のCPI伸び率はロイター調査のエコノミスト24人の予想中央値(6.1%)を下回り、1人のエコノミストが予想したレンジの下限と一致した。
一方、食品とエネルギーを除いたコアCPIは前年比4.0%上昇した。伸び率は前月の3.9%から加速し、09年2月以来の高水準となった。
コアCPIの前月比は0.1%低下。20年11月以降で初めて下落した。市場予想は0.3%上昇だった。
キョボ・セキュリティーズの債券アナリスト、ペク・ユンミン氏はCPI統計について、大幅利上げに対する懸念緩和につながると指摘した上で、高いコアインフレ率や他のデータはインフレ圧力がさほど弱まっていないことを示していると説明した。
韓国銀行(中央銀行)の李昌ヨン総裁は、追加引き締めが必要な場合、通常の25ベーシスポイント(bp)を上回る利上げは行わないよう努めると述べている。
基調インフレ圧力の別の指標となるサービス価格のサブ指数は、8月に前年比4.1%上昇した。7月の4.0%から加速し、08年11月以来の大幅な伸びとなった。これはインフレ圧力が広範囲に及んでいることを示している。
李総裁は、インフレ率は当面高止まりするとし、追加利上げを行う姿勢を示している。中銀は昨年8月に利上げを開始し、政策金利は過去最低の0.5%から2.50%に上昇した。