[シドニー 15日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)統計局が15日発表した第2・四半期の国内総生産(GDP)は前期比1.7%増加し、伸び率は市場予想の1.0%を上回った。第1・四半期の0.2%減からプラスに転換した。
新型コロナウイルスに伴う制限措置が解除され、観光客が回復した。
前年比では0.4%増。予想は0.2%増だった。
国境が再開し、観光客の支出は前期比157%増加。統計局は「家計および海外からの観光客の支出は、交通、宿泊、外食、スポーツ、レクリエーション活動で増えた」と指摘した。
伸びはサービス部門に集中しており、GDPの支出指標を2.1%押し上げた。
物価指標では、6月までの1年間における企業投資や住宅建設などのインフレ率が6.4%となった。ガソリン価格はここ数カ月で下がっているが、食料価格は生育状況の悪化と生産コストの上昇を背景に高騰している。
住宅価格は下落。新型コロナ流行時に膨らんだ巨大バブルが借り入れコストの上昇で崩壊し、8月には前年同月比で6%下落した。
ウエストパックのニュージーランド担当チーフエコノミスト代行、マイケル・ゴードン氏は「重要なのは、住宅市場の低迷が家計需要の軟化を示唆していることだ。需要軟化の兆候がますます明らかになれば、NZ中央銀行は金融引き締めが望ましい影響を及ぼしているという安心感を強めていくと予想される」と述べた。