[25日 ロイター] - 米クレジットカード大手ビザが25日発表した第3・四半期決算は、実質利益が市場予想を上回った。決済処理額が大幅に増加したためで、米経済が減速しているにもかかわらず消費支出の勢いが続いていることが示された。
第3・四半期の純利益は前年同期の36億ドルから39億ドルに拡大。特殊要因を除く1株利益は1.93ドルで、リフィニティブのIBESデータに基づく市場予想の1.86ドルを超えた。
純売上高は19%増の77億9000万ドル、営業経費は20%増の27億ドルだった。
為替レートの影響を除いたベースの決済処理額は10%増。クロスボーダー(発行国とは違う国でのカード利用)の決済額は36%も増えた。
処理件数は12%増加した。バンクレート・ドット・コムのシニア・インダストリー・アナリスト、テッド・ロスマン氏は「処理件数が相当伸びたのは、(カード)消費の拡大を主にけん引しているのがインフレでないことを示す好ましい材料だ」と指摘した。
ビザやマスターカード、アメリカン・エキスプレスなどのカード業界は、ドル高を背景により多くの米国人が海外旅行に向かい、買い物や娯楽サービス関連の支出を増やしている状況が大きな追い風になっている。