[ベルリン 24日 ロイター] - 独IFO経済研究所が24日発表した11月の業況指数は86.3と、ロイターがまとめた市場予想の85.0を上回った。前月改定値の84.5から上昇した。
将来に対する悲観的な見方も大幅に和らいだ。
IFOは「リセッション(景気後退)は多くの人が予想していたよりも深刻ではないことが証明された可能性がある」と指摘した。
第3・四半期のドイツ経済は予想外にプラス成長となった。国内のガス貯蔵を受けて今冬の供給不足に対する懸念も緩和している。
IFOによると、現況指数は幾分低下したものの、今後数カ月間に対する悲観論は急速に後退。特に製造業で改善が見られたという。
IFOのエコノミスト、クラウス・ボールラーベ氏は業況指数が予想を上回ったことについて、ドイツ経済にとって希望のシグナルだと指摘。11月に供給ボトルネックを訴えた企業の比率は10月の63.8%から59.3%へとわずかに低下し、工業部門の輸出期待もかろうじてプラス領域に上昇した。
また、価格上昇圧力は引き続き低下しており、46.8%の企業が今後3カ月以内に価格を引き上げたいと答えたという。
コメルツ銀行のチーフエコノミスト、ヨーク・クレーマー氏は「ガス供給リスクはここ数週間で著しく低下し、連邦政府は救済策を大幅に拡大した」と述べた。
LBBW銀行のイェンスオリバー・ニクラッシュ氏は「われわれは崩壊を恐れる領域から、通常のリセッションを懸念する領域へと移行しつつある」と語った。