[イスタンブール 19日 ロイター] - トルコ中央銀行は19日、政策金利の1週間物レポレートを9%に据え置いた。据え置きは先月に続き2会合連続で市場の予想通り。
ただ中銀はインフレ圧力の緩和を予想しており、アナリストは5月の選挙に向けて利下げを再開する可能性もあるとみている。
昨年10月に85.5%を記録したインフレ率は12月は64.3%に低下した。
中銀は、統合的政策アプローチに支えられ、インフレの水準と基調は改善したと述べた。昨年第4・四半期は外需が低迷し成長が減速したが内需は比較的堅調だったと指摘。
「鉱工業生産の成長モメンタムを維持して供給と投資能力の構造的向上が持続するような金融環境を維持することが非常に重要」と述べた。
中銀は2023年末までにインフレ率が22.3%に低下すると予想。ロイターの調査でエコノミストの予想中央値は42.5%となっている。
Burumcekci Consultingの創業者、Haluk Burumcekci氏は、今回の中銀の声明には前回までと比べ変更された部分があり、「さらなる利下げの可能性が出てきた」と述べた。
キャピタル・エコノミクスの新興国市場シニアエコノミストのリアム・ピーチ氏は、インフレや成長の鈍化を受け、選挙をにらんでエルドアン大統領が中銀に緩和圧力をかける可能性があると述べた。