[ワシントン 26日 ロイター] - バイデン米大統領は26日、バージニア州で行った演説で、歳出削減で合意が得られない限り連邦債務上限引き上げを拒む姿勢を示している共和党を強く批判した。また、共和党の一部の提案は米経済にとって危険だと述べた。
バイデン氏は大統領2期目に向けた2024年の選挙をにらみ、今年最初の主要な経済演説で共和党に対する批判を開始。「共和党はガソリン価格引き上げ、富裕者の減税、30%の売上税導入を計画している」とし、「自分自身の監視下ではこうしたことは起こらない。共和党が送ってくるもの全てを拒否する」と述べた。
同時に、製造業の雇用創出、低失業、予想を上回る経済成長などの自身の功績を強調した。
共和党のマッカーシー下院議長はバイデン氏が演説を開始すると「経済についてそれほど熱意を持って語りたいなら、責任ある債務上限引き上げについて議論する日を設定するべきだ」とツイッターに投稿。「米国をより望ましい財政の軌道に乗せるために、政府の無責任な支出に対処しなければならない」とした。
バイデン氏は「米国の全面的な信用を交渉材料として利用することは許さない。米国は債務を支払う」と述べた。
トランプ前大統領に近い共和党議員については「混乱と大惨事の党になることに熱心なようだ」と批判した。
昨年成立した法律が米国製の製品に多額の補助金を提供し、貿易に影響を与えるとする欧州首脳の不満にも言及。米国を重視し過ぎだと海外から批判を受けているとした上で「知ったことか」と一蹴した。
また、商務省や労働省長官などで構成する協議会を立ち上げて議会が過去2年間に承認した数千億ドルのインフラと製造業関連予算を監督すると説明した。「これによりさらに何十億ドルもの民間投資を呼び込むことになる」と述べた。