[ロンドン 2日 ロイター] - 欧州鉄鋼連盟(EUROFER)は2日、今年の欧州連合(EU)の鉄鋼需要が1.6%減少するとの見通しを示した。インフレ高騰、サプライチェーン(供給網)問題などが背景で、昨年10月に示した1.9%減からやや改善した。
一方、22年については前回予想の3.5%減から4.6%減に修正した。
EUROFERのアクセル・エガート会長は「ここ数カ月間警告してきたことが現実となっている。エネルギー危機、インフレ、サプライチェーン問題、空前の脱炭素コストが第三国からの安価な大量輸入と重なり、業界の悪材料となっている」と述べた。
最新統計である昨年第3・四半期の需要は前年同期比11.2%減の3220万トンとなり、新型コロナウイルス禍開始以来最低を記録した。
EUROFERは24年について、需要が1.6%の増加に転じる見通しとしたが、エネルギー価格やウクライナでの戦争、インフレ、サプライチェーンの状況に左右されるため、極めて不透明と指摘した。