[シドニー 27日 ロイター] - 豪銀大手オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のシェーン・エリオット最高経営責任者(CEO)は27日、世界的な銀行システムの動揺が金融危機を引き起こす恐れはあるが、2008年の危機並みになるかどうかを予測できる段階にはないと述べた。
同行のウェブサイトに掲載されたインタビューで、08年の世界金融危機とは問題が異なるとし、「足元は世界的なインフレとの戦い、中央銀行がインフレ退治に向け実施している非常に急速な利上げに関係しており、これに犠牲が伴っている」と指摘。
各国の規制当局は過去の危機の教訓に基づき、今回かなり迅速に行動した上に、大半の銀行が影響の波及を阻止できるだけの高い流動性を有していると述べた。
しかし、問題は「明らかに終息していない」とし、「こういう状況は長期間続く傾向がある」と語った。
チャーマーズ財務相は、国内銀行が十分な資本を確保しているため、オーストラリアはボラティリティーに耐えることができるとの見方を示している。オーストラリア準備銀行(中央銀行)も先週、国内銀行は強固な状態にあると指摘している。