[ワシントン 29日 ロイター] - 全米リアルター協会(NAR)が29日発表した2月の中古住宅販売仮契約指数は前月比0.8%上昇し、昨年8月以来の高水準を付けた。上昇は3カ月連続。住宅市場の低迷は底を打ちつつあるとの慎重ながらも楽観的な見方が出始めている。
米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)のデータによると、住宅ローン金利は2月初旬から3月初旬にかけて上昇。こうした中でも、中古住宅販売仮契約指数は2.3%低下するとのエコノミスト予想に反して上昇した。ただ、前年同月比では21.1%低下した。
地域別では、北東部で6.5%上昇。中西部と南部でも上昇した。一方、西部では2.4%低下した。
NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ユン氏は「1年近く続いた住宅部門の縮小は終わりつつある」と指摘。ただ、金融市場のストレスを受け銀行が融資基準を厳格化し、住宅購入のための借り入れが困難になる可能性があるため、住宅市場の先行きは不透明との見方も出ている。
ハイフリークエンシー・エコノミクス(ニューヨーク州ホワイトプレーンズ)の米国チーフエコノミスト、ルベーラ・ファルーキ氏は「住宅販売が低水準で安定したことを示す可能性がある」と述べた。
米抵当銀行協会(MBA)によると、30年固定住宅ローン平均金利は6.45%と6週間ぶりの低水準を付けた。