[シンガポール 13日 ロイター] - 中国税関総署が13日発表した統計によると、3月の石炭輸入量は前年同月比151%増の4117万トンとなり、2020年1月以来3年ぶりの高水準を記録した。需要回復への期待から電力会社が購入を増やしたことやオーストラリア産石炭の輸入規制が緩和されたことが背景にある。
1―2月期の月平均輸入量は3032万トンだった。
第1・四半期の輸入総量は1億0180万トンで、昨年同期からほぼ倍増した。
ゼロコロナ政策の解除を受けて中国の経済活動は活発になり、石炭需要は第2・四半期も堅調に推移すると予想される。
中国政府は今年に入り、新型コロナウイルス禍などを巡り関係が悪化したことから導入していたオーストラリア産石炭の輸入制限を緩和。3月到着分のオーストラリア産石炭は増加が見込まれている。価格の安さも魅力となっている。
また、3月後半からのイスラム圏のラマダン(断食月)入り前に、インドネシアからの石炭輸入も増加したもよう。
中国南部では水力発電の出力が低調なため、今後数カ月は石炭火力発電が活発になり、石炭需要が増える可能性がある。