[ニューヨーク 24日 ロイター] - 米S&Pグローバルが24日発表した10月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は51.0と7月以来、3カ月ぶりの高水準となった。9月確定値は50.2だった。
製造業が景気拡大と縮小の節目である50に6カ月ぶりに到達し、サービス業はインフレ圧力が緩和する兆しが出ている中で小幅に上昇した。これは米連邦準備理事会(FRB)がインフレを抑えるために政策金利を引き上げてきた中でも、米経済が持ちこたえていることを示す最新の兆候となった。
製造業のPMIは50.0となり、新規受注の拡大が寄与。ロイターがまとめた市場予想の中央値は49.5だった。
製造業の新規受注は昨年9月以来の高水準となり、6カ月ぶりに50を上回った。
経済規模がはるかに大きいサービス業のPMIは50.9と3カ月ぶりの高水準となり、市場予想の49.8を上回った。9月は50.1だった。
米商務省が26日発表する2023年第3・四半期の米国内総生産(GDP)成長率を巡り、ロイターがまとめたエコノミスト調査では伸び率が過去2年間で最大になったと推定している。今回のPMIは、この勢いが第4・四半期に続いたことを示唆した。
S&Pグローバルのチーフ・ビジネス・エコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は声明で「米経済のソフトランディング(軟着陸)への期待は、10月に見られた状況の改善に後押しされるだろう」とし、今回のPMIを踏まえて「最近の数カ月間でS&Pグローバルの調査は最も落ち込んだ経済指標の一つだったため、第4・四半期の初めに示された好転は良いニュースだ」と指摘した。